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ステンレス鋼の磁性ありなし

こんばんわ609工房です。

木工でアンティーク家具等を作っていると、木材だけでなく鉄を扱う事も以外と多くなります。
ビスやボルトナット等はもちろんですが、蝶番やあおり止め、アイアンのテーブル足など多岐に渡ります。
中にはステンレスと鉄でどちらを使おうか…?と選択する場面も多々あります。
それで今日はそのステンレスについて少し。

ステンレスといえば一般的に広く知られているのは
「鉄より錆びにくい金属」という特徴。錆びにくくする為に鉄とクロムを混合させたものがステンレス鋼になります。
ステンと略されたり、“不銹鋼(ふしゅうこう)”と呼ばれたり、JISにおいて主に“SUS”の略号が付けられる事から“サス”とも呼ばれます。

ですがステンレスが磁石にくっつくか、くっつかないかについてはあまり知られていないのではないでしょうか。
鉄は磁性有り、その逆でステンレスは非磁性というイメージを持たれがちですが、
実はステンレスには分類すると5種類もあって、そのうち4つは磁性有り。
くっつかないのは下記の5つの中で「オーステナイト系ステンレス鋼」のみです。

【5種類のステンレス】
・マルテンサイト系ステンレス鋼(磁性あり)
・フェライト系ステンレス鋼(磁性あり)
オーステナイト系ステンレス鋼(磁性無し)
・オーステナイト・フェライト系ステンレス鋼(磁性あり)
・析出硬化系ステンレス鋼(磁性あり)

これは結晶構造(結晶中の原子の配置)が違うため起きる変化で、それを利用して用途別に使い分ける訳ですね。
但し、オーステナイト系でも曲げ加工や強く打ち付ける加工をすると結晶構造が変化し、若干の磁性を持つことがあります。

このオーステナイト系こそが最も一般的で、各種用途に幅広く使われているステンレスなので「ステンレスは磁石につっくかない」という様なイメージがあるんですね~。

木も深いけど鉄も深い、まだまだ勉強する事ばかりですね。
それではまた、609工房でした。

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