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アクリル板の「押し出し」と「キャスト」

こんばんわ609工房です。木工に携わっていて以外と扱う事が多いアクリル板。

アクリルの最大の特徴としてはやはり「透明であること」ですよね。
ガラスの光線透過率は92%に対し、アクリル板は93%です。つまり、アクリル板はガラスよりも透明ということになります。
そしてガラスより軽いのもいいところですね。場所によってはガラスの代わりに使用されている場所もあります。
加工のしやすさも特徴です。
切断、穴あけ、面取り、磨きなどいろんな加工を楽しむことができます。
接着剤で貼り合わせることもできるので幅広い加工が可能です。

そんなアクリル板ですが、「押し出し」と「キャスト」という2種類あることはご存じでしょうか?それぞれの違いを見てみましょう。

■押し出し
押し出しアクリルは、粘土状になっているアクリル樹脂をローラーで押し出して作ったアクリル板のことです。
板の厚さは、最大で20mmまで作ることができます。また、大量生産が可能なので、価格も安いのが特徴です。
特性としては、溶剤接着に向いていたり熱を加えることによって曲げ加工がしやすいです。 押し出し材は、温度や環境の変化に弱いというデメリットがあります。
ヒビが入りやすく、切り方も高速切削加工には向いていません。とにかく、熱に弱いのがデメリットです。色の種類が少ないのも難点ですね。

■キャスト
キャスト剤は、2枚のガラスの間にアクリル原材料を流し込んで硬化させて作ったアクリル板です。
押し出し材に比べると硬度が高く、反りが出にくいです。高速切削加工などの熱がかかる切り方に向いています。
色の種類も多く、板の厚さも厚いものが作れます。 キャスト剤のデメリットは、板の厚さにバラツキを感じます。
キャスト剤は手作業で作るため、価格が高いです。溶剤接着加工に時間がかかり、接着も弱いです。

この様にそれぞれメリット・デメリットがあり、用途も違います。
例えばテーブルの天板にはキャストのアクリルを使いますが、押し出しは硬度が低いので使いません。

それでは今日はこの辺で
609工房でした。

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